【ギャップ萌えストライカー】アンドレア・ぺターニャのプレースタイルを徹底解剖!

【ギャップ萌えストライカー】アンドレア・ぺターニャのプレースタイルを徹底解剖!

2021年2月12日 7 投稿者: マツシタ
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シーズン開幕当初、ナポリの新エースはクラブ史上最高額で獲得したヴィクター・オシメーンが担うと目されていた。

しかし、期待の若手FWはコロナウイルス感染や負傷離脱が重なってここまで出場機会を得られずにいる。リーグ戦ではわずか2ゴールだ。

そんなオシメーンの不在を機に出場機会を増やしているのが、同じく今年からチームに加わった巨漢FWアンドレア・ぺターニャだ。

ミランのユース出身のぺターニャだがトップチームではなかなか出番が得られず、4チームをレンタルで渡り歩いた末にアタランタに移籍。ベルガモの地でも才能が開花することはなく、18-19シーズンからSPALにレンタルで渡ることになった。

この移籍によってぺターニャの才能は開花する。降格争いが続いた苦しいチーム事情の中で2シーズンで28ゴールを挙げたのだ。この活躍が評価され、今シーズンからナポリ加入の運びとなった。

満を持して南イタリアにやってきたぺターニャは、序盤は途中出場が多く適応に時間を要していたものの、ここにきて先発に定着しつつある。

今回は、そんなアンドレア・ぺターニャのプレースタイルについて徹底的に掘り下げていこうと思う。




ぺターニャのプレースタイル

 

ポストプレイヤーだがイメージとは裏腹に…

190cm88kgの巨漢ストライカー、ぺターニャ。その見た目からして、恵まれた体格を活かしたポストプレーやフィジカルバトルでゴールをこじ開けるルカクのようなプレイヤーのように思われる。しかし、ぺターニャはそのようなプレイヤーではない。

たしかにポストプレーが得意ではあるのだが、中央に構えてボールをおさめるのではなくサイドに流れて起点になろうとする傾向が強いのだ。

下の図はぺターニャの今シーズンのヒートマップだ。彼がゴール前だけでなく、サイドに流れた位置やセンターサークル付近でもボールに絡んでいることがわかるだろう。

ぺターニャはその見た目とは裏腹に、ピッチ中央にどっしり構えるのではなく広範囲を動き回りながら積極的にボールに絡もうとするプレースタイルを持っているのだ。

実際、ぺターニャは相手を背負うよりも前を向いてボールを持った時に生き生きとしている。フィジカルの強さ以上に目立つのは足元のテクニックの高さで、ナポリの2列目の選手たちのハイテンポのパスワークに難なく参加できる。

この特徴がナポリのスタイルにとてもよくマッチしているおり、インシーニェやジエリンスキといった2列目の技巧派たちと連携しながら攻撃を作っていけるのはぺターニャの魅力だ。

細かいパスワークを苦にしないところはライバルのオシメーンにはない長所でもあり、ここにきて1トップのレギュラーの座を確立しつつあることと無関係ではないだろう。

相手を背負ってプレーするよりも前を向いてプレーすることを好み、中央に構えてクロスを待つよりも広範囲に動いてボールに絡むことを好む。まさにその見た目からくるイメージとは正反対の、ギャップ萌えなストライカーなのだ。




味方を活かす利他的メンタリティー

周囲を活かせるという特徴からもわかる通り、ぺターニャは欧州のストライカーとしては珍しく利他的なメンタリティーにあふれたストライカーだ。

自分がシュートを打てそうな場面でも冷静に味方を使い、確率が高い選択をできる

ぺターニャはここまでメルテンスに次ぐチーム2位の3アシストを記録しており、一試合平均のキーパス数は1.4でチーム内4位。ジエリンスキやファビアン、インシーニェといったチーム内でチャンスメーカーとしての役割を担う選手たちよりも高い数値をたたき出している。

ここまでチームトップスコアラーは右ウイングを主に務めるロサーノ、次いで左ウイングのインシーニェとなっているが、ぺターニャのチャンスメイク能力によって2列目の選手たちの得点能力が引き出されている側面が大きいのではないだろうか。

こうした自己犠牲の精神もいかにも貪欲なストライカーそうな見た目からは判断できないギャップ萌えポイントである。




ぺターニャの弱点

 

得点数の少なさは要改善

それでは、ぺターニャの弱点は何だろうか。

真っ先に挙げられるのは得点数の少なさだろう。ここまで19試合に出場して4ゴールはストライカーとして物足りなさが残る。

データを見てみると、一試合平均のシュート数がわずか0.7と1を下回っており、そもそもシュートを打てていないことがわかる。

連携の深まりと利他的なプレーのおかげで味方にチャンスを提供できている一方で、自らはゴールにつながる形に持ち込めていないことは明らか。ここは改善していくべきポイントだろう。

とはいえ、もともと持っている得点能力に疑いの余地はない。ぺターニャは昨シーズンは12ゴール、一昨シーズンは16ゴールをセリエAで記録している。しかも、ともに降格争いに巻き込まれたSPALで叩き出した数字なのだから大したものだ。特に昨シーズンのSPALは最下位で降格しており、そんななかで12ゴールを奪うのは容易ではないはずなのだ。

SPAL時代のぺターニャはその恵まれたフィジカルを活かした強烈なミドルシュートでゴールを決めることが多かった。また現在よりもゴール前に構えてクロスを待つことが多く、強烈なヘディングで叩き込んだりこぼれ球をプッシュしたりといったプレーを多く披露していた。SPAL時代は今よりもエース然としてプレーしていた印象だ。

今のぺターニャは味方を活かそうという意識が強くなりすぎ、本来持っている得点感覚を発揮できていない

ゴール前でクロスを待つよりもサイドに流れて自分がクロスを上げる側になっているぺターニャだが、もっとゴール前にどっしり構えてフィニッシュに専念してもいいのかもしれない。そうなれば自然と得点数は増えていくのではないだろうか。

そうなれば、ぺターニャ同様に得点数が伸びないオシメーンを完全にベンチに追いやることになるだろう。




右足の精度、スピード不足

その他に挙げるとすれば、右足の精度の低さだろう。ぺターニャは基本的に利き足の左のみでプレーする選手で、右足の精度の低さを隠している。まれに右足でのキックを見せることがあるが、お世辞にもうまいとはいえない(笑)。ここは改善すべきポイントだろう。

さらに、スピードの不足も挙げておきたい。巨漢でのそのそとしたモーションを見ればわかるように、ぺターニャはあまりスピードがない。爆発的なスプリント力を持つオシメーンとは大きく異なるポイントだ。

ぺターニャはあくまでも自分の足元・胸元にボールをおさめることで活きるタイプ。裏に走らせて輝くタイプではなく、使い方を工夫してやる必要がある選手なのだ。




あとがき

ナポリはここまでリーグ4位の44ゴールを挙げているが、一試合に6ゴールが2試合、4ゴールが4試合とかため取りが多い。一方で無得点3試合、1ゴールが6試合と点が取れない試合もあり、試合によって波がある

その要因のひとつに絶対的なストライカーの不在があるように思う。

ここまでぺターニャが4ゴール、オシメーンが2ゴール。得点数の上位3名は全員ウインガーだ。

かつてのナポリはカバーニやラベッシ、イグアインにメルテンスと世界的なスコアラーがいてチームをけん引してきた。その頃のナポリを知っている身からすれば、絶対的なストライカーがいなければナポリらしくないと感じる。

ぺターニャがその先達に並ぶ器かはわからないが、まだ持っている能力を発揮しきれていないことは事実。SPAL時代に見せていた嗅覚をフルに発揮すれば、もっとゴールをとれる選手なのは間違いないのだ。

ぺターニャとオシメーン、先に結果を残した者がレギュラーに定着できるはず。ナポリのストライカー争いに注目だ。

 

 

 

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