【冷静沈着な若きCB】アレッサンドロ・バストーニのプレースタイルを徹底解剖!

【冷静沈着な若きCB】アレッサンドロ・バストーニのプレースタイルを徹底解剖!

2020年12月26日 7 投稿者: マツシタ
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昨シーズンのインテルはヨーロッパリーグで準優勝、セリエAでも2位。いずれも悔しい結果に終わったものの、コンテ新体制の初年度としては合格点を与えられる結果だといえる。

そのインテルで最も驚きを提供した選手がアレッサンドロ・バストーニだろう。

アトレティコ・マドリードでレジェンド級の活躍を見せてインテルへ乗り込んできたディエゴ・ゴディンはインテルでも主力として活躍すると思われた。しかし、そんな彼を差し置いて主力として活躍したのは、弱冠20歳のバストーニだった。バストーニとの争いに敗れたゴディンはわずか1年でミラノの街をあとにしている。

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今シーズンは完全に最終ラインの主軸として君臨し、過密日程の中チームで4番目に多い出場機会を得ている。

「イタリアの未来」とも称される超有望株バストーニとはいったいどんな選手なのか。そのプレースタイルを徹底的に掘り下げていきたい。




バストーニのプレースタイル

 

最大の武器は組み立て能力の高さ

バストーニの最大の特徴が組み立て能力の高さだ。左足から繰り出されるパスは非常に高精度で、また多彩だ。相手の頭越しにふわっと通すパスは絶品で、相手のプレスを無力化する強力な武器になっている。




最終ラインからのドリブル突破という特殊能力

特筆すべきはドリブルでの局面打開だ。昨今、センターバックにもドリブル能力が求められている。しかし、多くのセンターバックがドリブルを見せるのは前方に相手がいないときだ。

対して、バストーニは前方にいる相手選手をかわして持ち運ぶことができるのだ。これができるセンターバックはヨーロッパ全体で見てもほとんどいない。

守備側が前線からプレッシングを行う時、基本的な守備の原則はマンツーマンだ。そのため、バストーニがドリブルでファーストディフェンダーをかわせば、前方に数的優位を作り出すことができる。これはビルドアップにおいて大きな武器になる。

さらに、バストーニは積極的な攻撃参加も見せる。インテルは3バックを採用しているが、攻撃時にはレジスタの選手がCBの一角に落ちてきて4バック化することが多い。このメカニズムでは、バストーニは左のサイドバックのようなポジショニングになる。

ここからオーバーラップして攻撃をサポートするのだ。ランニングのコース取りやタイミングなども抜群で、インテルの左サイドの活性化に一役買っている。

 

このように、バストーニはセンターバックでありながら攻撃での貢献度が非常に高い選手だ。すでに攻撃性能ではイタリア国内でも3本の指に入る。遠目から見た姿も、落ち着いて相手をかわし効果的なパスを散らすプレーぶりも、まるでハベルツがセンターバックをやっているようだ

上がバストーニ、下がハベルツ。よく似ていないだろうか。

今後チャンピオンズリーグなど知名度が高い大会や代表シーンで活躍していけば、世界を代表する攻撃的センターバックとしての地位を確立することができるだろう。




冷静な守備対応

冷静沈着に攻撃を組み立てるバストーニ。その冷静さは守備でも変わらない。

バストーニの守備時の振る舞いは非常に冷静で、相手が前を向いている場面では静対して相手の出方をうかがい対処する。そのため無駄なファウルを犯さないし、簡単にかわされない。

一方、相手がうしろを向いた時には一気に距離を詰めて自由を奪う。相手の状態を見ながらその時々で適切な守備対応ができていることは特筆に値する。まるで経験豊富なベテランCBのようだ。

 

読みの鋭さも武器

さらに、バストーニは読みの鋭さも武器だ。

相手の目線を見極めながらパスが出てきそうなコース・タイミングを読んでインターセプトを決めるプレーはバストーニが得意とするところだ。

読みの鋭さは「先回りする能力」にも生かされている。

バストーニは危険なスペースに先回りする能力が高い。相手の目線から狙っているスペースを読み、先回りして埋める。一見簡単にクリアしているような場面も、こうした読みの鋭さ、ポジション修正のまめさによるものだ。

さらに、空中戦の競り合いの場面でも落下地点に先回りしてポジショニングする。そして、いったん確保した落下地点を相手に譲らない身体的な強さも持ち味だ。




バストーニの弱点

 

もう少し激しさがあってもいいかもしれない

ここまで見てきたように、すでに攻守両面で完成度が高いバストーニ。それでは、彼に弱点はあるのだろうか。

これは冷静な守備の裏返しになるが、少し激しさが物足りないような気はする。基本は冷静な対応でいいのだが、ゴールに近い場所では、より厳しく相手に寄せてシュートを打たせないような対応が求められる。このゾーンでもまだ相手の出方をうかがって冷静に対処しようとするあまり相手に寄せきれず、自由を与えてしまう場面が散見される。

ここぞという場面では激しさを出せるようになってくれば、守備面でも非常に頼りになる選手に進化できるだろう。




あとがき

攻撃面の能力はすでに完成されつつあるバストーニ。当面の課題は守備面だろう。

ここが成長すれば総合的に欠点がなくなる。そうなればイタリアを、いや、世界を代表するセンターバックとして名声を手にすることになるだろう

その試金石となりそうなのが、来夏の欧州選手権、通称EUROだ。今年9月にイタリア代表に初召集されると、11月の代表ウィークでは全3試合にフル出場を果たした。21歳ながら、すでにイタリア代表の主力にまで上り詰めようとしている。

来夏のEUROでイタリア代表の主力として結果を残せば世界中から注目を集めることになるだろう。そうなれば、バストーニのサクセスストーリーはさらに加速することは間違いない。

イタリアの未来を背負うバストーニの成長に要注目だ。

 

 

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