人類が火星に行ける可能性が高いと思う理由

人類が火星に行ける可能性が高いと思う理由

2020年10月25日 2 投稿者: マツシタ
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人類が初めて月面に降り立ったのは1969年7月20日のことだった。ニール・アームストロング船長の「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」という言葉はあまりにも有名だ。

その後、人類は5度にわたって月面を踏んでいる。しかし、最後の有人月面着陸は1972年のこと。もうすぐ50年が経過しようとしている。

50年前に可能だったことが、なぜ今できないのだろう。皆さんも不思議ではないだろうか。

そして、近年では火星移住計画がまことしやかに語られている。50年ものあいだ月にさえ行けていないのに、火星に行けるはずがないとは思わないだろうか

普通に考えたらそうだと、私は思う。だが同時に、私は人類は必ず火星に到達できると思っている

頭がおかしいと思われたに違いない。だから、私は皆さんが思っているよりはまともだと思ってもらえるように説明していこうと思う。

 




 

人類が50年間月に行けていない理由

有人宇宙飛行を初めて成功させたのは旧ソ連だった。人類として初めて大気圏の外へ出た宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンの「地球は青かった」という言葉は、先ほどのアームストロングの言葉よりも有名なのではないだろうか。

そう、アポロ計画が行われていた当時、アメリカとソ連は東西冷戦の真っ只中。その一環としての宇宙開発競争が行われていたのだ。

その後、1970年代に米ソの緊張関係が緩和されるにつれて宇宙開発競争は下火になっていき、1991年にソ連の崩壊を迎えることになった。

しかし、それでもまだ疑問は残る。どうしてアメリカは宇宙開発を継続しなかったのかということだ。

答えは簡単、お金がかかるからだ。

国家としての威信を示す必要がなくなったため、わざわざそこへ大金をかける必要などなくなったのだ。もっと差し迫った問題にお金を投じるようになったのである。

1960年代にはアメリカの国家支出のうちの4%がNASAへ流れていた。現在その数字は0.6%に過ぎない。

経済的にも政治的にも需要がないとき、その分野には誰も振り向かなくなってしまう。宇宙開発は、その最たる例ともいえるのだ。

そう考えると、もし冷戦構造がもっと長く続いていたら、人類はすでに火星の地を踏んでいたかもしれない。

 




 

宇宙開発競争、再燃

しかし、ここにきて宇宙開発競争が再燃してきているのだ。

21世紀に入って日本やEUなどが衛星の打ち上げを成功させ、その後も打ち上げの計画を発表するなど積極的に宇宙へ進出していく動きを見せている。

これら先進国に加えて新興国も宇宙開発競争に参入してきている。特に中国は宇宙進出を加速させていて、2019年1月には人類史上初めて月の裏側への着陸を成功させている。これに負けじとくらいついているのが中国のライバルであるインドだ。インド宇宙開発期間を中心に宇宙進出を加速させている。

この流れを受けてか、アメリカは2019年12月に宇宙軍を正式に発足させている。超大国アメリカも、再び宇宙に目を向け始めている。

さらに、民間企業までもが宇宙開発に参加するようになった。テスラ創業者イーロン・マスク率いるスペースXやアマゾン創業者ジェフ・ベゾス率いるブルー・オリジン社などがそのトップランナーだ。日本でもホリエモンがスポンサードするインターステラテクノロジズをはじめとした民間企業が宇宙進出を狙っている。

このように、宇宙開発競争は年々激化し、活況を呈している。競争があったから技術が進歩したというのは先述の通りだ。必要は発明の母なのである。

そうだとすれば、これから宇宙をめぐる技術はどんどん進歩していくに違いない。

東西冷戦時代は、「プレイヤー」はアメリカとソ連の二人だけだった。しかし、今はそれとは比べ物にならないほど多くの「プレイヤー」がいる。競争が熾烈なほど生き残るためには高度な技術が必要なだけでなく、プレイヤーが多ければ多いほど技術革新の可能性自体も高まるはずだ。

そうなれば、人類は再び月へ降り立つことができるだろうし、さらにその先の宇宙へも出ていくことができるだろう。

これが、私が人類が火星に到達できると考えている理由である。

 




 

今回の参考図書

最後に、今回の参考図書を紹介しよう。世界的に著名なイギリスの宇宙科学者・天文学者であるマーティン・リース氏の著書『私たちが、地球に住めなくなる前に』(作品社)が今回の参考図書だ。

本書は宇宙進出のみに限らず、地球環境問題や科学技術の未来について予測・提言しており、今回紹介できなかった内容にも非常に示唆に富んだ指摘があった。

興味が湧いた方は、ぜひ一度手に取ってみてほしい。

 

 

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