~人は無意識に買い物をする!?~ 『2025年、人は「買い物」をしなくなる』を読んでみた

~人は無意識に買い物をする!?~ 『2025年、人は「買い物」をしなくなる』を読んでみた

2020年6月14日 0 投稿者: マツシタ
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みなさんは買い物が面倒くさいと感じたことはないだろうか。移動時間がもったいない、レジで並ぶのが面倒くさい、お店に行っても目当ての商品があるかわからない…。実は、買い物は面倒くさい行動なのだ。

そんな買い物は、ネットの発展によって劇的に気軽になった。Amazonで注文すれば家にいながらほしいものがに入る。買い物のほとんどをネットで済ませてしまう人も確実に増えてきているのではないだろうか。

このように、現代において「買い物」はその形態を大きく変化させている。買い物の変化はどこへ向かっているのか。近未来の買い物について焦点を当て、考察しているのが望月智之氏の『2025年、人は「買い物」をしなくなる』(クロスメディア・パブリッシング)だ。

今回は本書の内容をもとに、買い物の未来を考察していく。

 




 

実店舗から客を奪うオンラインショップ

 

「品揃えの良さ」はデメリットに

長く、買い物はお店に出向いて売り場で商品を選び、その場で購入するというスタイルだった。しかし、今後はオンラインサイトに客を奪われる流れは避けられないだろう。

買い物をするにあたって、多くの消費者の支持を獲得していたのが、デパートや郊外のショッピングモールなどの巨大商業施設であった。これらの形態の店舗が支持されてきた理由は、品揃えの良さにあるだろう。とりあえずそこに行けば何でもあるという安心感が、客足を獲得していたのだ。

しかし、いまやオンラインショップにはほぼすべての商品が登録されている。「品揃えの良さ」は大型商業施設だけが持つ強みではなくなってしまった。

それに、便利なオンラインショップを知った消費者はめんどくさがりになった。多くの商品の中から買うものを選ぶという過程は面倒くさいと考えられるようになったのだ。もはや、品揃えの良さはデメリットにすらなってしまうのである。

 




 

実店舗が生き残るには?

では、そんなオンラインショッピング全盛の時代で実店舗が生き残るためにはどうすればいいのだろうか。キーワードになるのが「購入体験」だ。

どれだけオンラインショッピングが発展しても、消費者が購入するという体験にはなかなか踏み込めないだろう。そうなってくると、いかに「そこでしかできない体験」を提供するかということに価値が置かれると考えられるのだ。

現在ではオンラインショッピングにおいても、商品を入れる箱のデザインに力を入れるようになってきている。「箱を開ける瞬間」という体験で価値を生もうというわけだ。

このように、ある程度購入頻度が低いものに関しては、体験価値を付加することでより特別感を演出することができる。しかし、食材や日用品など、購入頻度が高いものには購入体験が求められない。このような商品を扱うスーパーマーケットやコンビニなどは、今後無人化が進んでいくだろう。アメリカや中国で無人コンビニの導入が進んでいることを知っている方も少なくないはずだ。

 




 

こうして買い物は日常に溶け込む

 

「検索」しなくなる

現代では、消費者は買い物をすることすら面倒くさがっていると前述した。とくにデジタルネイティブ世代の人々は、もはや「ググる」ということをしなくなっている。例えば最新情報を知りたければTwitterを見るし、欲しい商品があれば検索するのではなくそれ専用のアプリを開くのだ。こうして検索してヒットする膨大な情報から欲しい情報を探すのにかかる時間を圧縮しているのだ。

このようなデジタルネイティブ世代が購買力を持つようになれば、より「探す」という行為への嫌悪感は強まっていくだろう

そうした流れとIoTが重なることにより、商品は自分で探すものではなくおすすめされるものへと変わっていくのだ。すべてのものがインターネットに接続されると、常に自分の行動に関するデータが販売者へ送られるようになる。自分に関するビッグデータに基づいた、自分にマッチする情報・商品だけを見て、効率よく買い物をしていくのだ。

現代でも、消費者個人個人の好みを分析し、それにに合わせた広告が表示されるようになってきている。この流れがどんどん強まっていくのだ。

 




 

「人」から買う

個人の好みを知るのに欠かせないのがSNSだ。現代においては、ほとんどの人がSNSを使用している。そうした流れの中から多くのフォロワーを獲得して影響力を持つインフルエンサーが出現していることはご存知の通りだ。You Tuberはその最たる例だろう。

さて、SNS上には多くの商品を使ってみた感想があふれていることは、いま一度振り返ってみると気づくことができるだろう。それがインフルエンサーのものであれば、莫大な広告効果を持つ。

インフルエンサーの紹介というのは、非常に信頼度が高い。これまでのタレントは、仕事の依頼を受けた事務所が作った台本をその通りこなすことがもと得られてきた。しかし、インフルエンサーは本当に魅力的だと思えるものしか紹介しない。そうでなければ、自分のチャンネルへの信頼度が落ちてしまうからだ。基本的に個人勝負のインフルエンサーにとって、自身への信頼度は死活問題だからだ。

近未来では、こうしたインフルエンサーによる商品の紹介という形がより増えてくるだろう。インフルエンサーのライブ配信を見て、そこで紹介されている商品をその場でオンラインで購入するのだ。

このように、今後は「人」から商品を買うことが確実に増えていくはずだ。そう考えると、You TubeやInstagramなど、人が集まる場所はそこでも店舗になりえるのだ。

このような形態の販売では、消費者が買い物をしているという意識を持つことはないだろう。余暇時間の延長線上に買い物が置かれることになるからだ。こうした「無意識の買い物」がどんどん増えていくのが、今後の買い物の向かう先だ。

 




 

買い物は無意識のうちに行われるようになる

余暇時間としてSNSやライブ配信をチェックしているときに、気になった商品があればその場で購入する。流れた音楽が気に入ればその場でダウンロードする。

さらに、IoTが普及すれば冷蔵庫の在庫が少なくなったら自動で補充される、ウェアラブルデバイスが体調不良を感知して薬を届けてくれるといったことも実現するはずだ。

これらに共通するのは、どれも「買い物をしているという意識が非常に薄いことだ。日常生活の中に買い物が入り込み、そして溶け込んでいく。近未来にはそんな社会が待っているのかもしれあい。

それでは今日はここらへんで失礼します。