【横浜のモンスター】 チアゴ・マルチンスのプレースタイルまとめ

【横浜のモンスター】 チアゴ・マルチンスのプレースタイルまとめ

2019年12月17日 1 投稿者: マツシタ
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12月17日朝、J1王者に輝いたばかりの横浜Fマリノス来期に向けた何よりの朗報が届いた。DFラインの主軸としてチームのリーグ制覇に大きな貢献を果たしていた24歳のブラジル人センターバック、チアゴ・マルチンスがパルメイラスから完全移籍し、来期の残留が決定したのだ。

リーグ戦34試合中33試合に出場した守備の核は、今季のチーム戦術との抜群な相性もあってチームには不可欠だった。

そんな彼はどのようなプレースタイルなのか、掘り下げてみようと思う。

 

超ハイラインを支えるカバーリング能力

チアゴ・マルチンスは身長185cmの大型センターバックだ。しかし、ともすれば長身センターバックにありがちなスピードに不安があるタイプの選手ではない。むしろその逆だ。彼の最大の特徴は、その圧倒的なスピードにある

今季の横浜は、ピッチの全体で常にプレッシャーをかけるために、異常なまでのハイラインを採用した。相手陣内にボールがある場面では、最終ラインはほぼハーフウェーライン上に乗る。よって、その背後には超広大なスペースが広がることになる。このスペースのカバーを一手に引き受けたのがチアゴ・マルチンスだった。

当然、相手チームはこのスペースを狙ってくる。しかし、ほぼすべてのボールをこのチアゴ・マルチンスが回収してしまっていた。実際に見たことがある人は分かると思うが、彼のスピードはJ1全選手の中でも最速クラスだ。日本代表に定着した永井謙佑にもスピードで振り切られていなかった。

さらに、彼の特筆すべき特徴はただスピードが速いだけではない。それに頼らず、相手の裏への抜けだしを予測してポジションを先取りする能力が非常に高い。自分のスピードを過信してさぼるのではなく、常に準備している。このマメさ、勤勉さはブラジル人に似合わない特筆すべき彼の能力だろう。

例えば、広島でウイングバックを務めるハイネルは、同じくスピードがあるもののポジション取りが甘い。多少の荒はスピードで何とかしようとしているが、それでも精度の高いパスが出るとたびたび裏を取られてしまうのだ。

チアゴ・マルチンスは、そのようなプレイヤーとは一線を画す。あらかじめ危険なポジションをチェックしておき、相手FWよりも先手を取る。それに加えてJ屈指のスピードだ。かわせるはずがない。

この傑出したカバーリング能力は、マリノスの戦術を機能させるうえで絶対に不可欠のものだ。

 

その他の能力も総じて高く、相棒との補完性も抜群

このカバーリング能力だけにあらず、彼は細身だがコンタクトに強い。快速で追いつき相手を弾き飛ばす、もしくは長い手足を使ってボールをからめとってしまい、ほとんど突破されるシーンはない。もちろん、長身を生かして空中戦も強い

また、足元のテクニックも水準以上で、横浜のサッカーの生命線となるパスワークにも十分参加できる。ビルドアップ能力でもJで上位だろう。

また彼は時折ボールをインターセプトしてそのまま持ち上がるプレーも見せる。何せスピードがあるので持ち上がって失い、カウンターを受ける場面がほとんどないのも特筆すべき点。効果的な持ち上がりといえる。このプレーも迫力十分だ。

さらに、今季出場したすべての試合でコンビを組んだ日本代表CB、畠中槙之輔との補完性も抜群だ。チアゴ・マルチンスよりもさらに組み立ての能力に秀でた畠中が最後尾から配給役を担い、そのうしろをチアゴ・マルチンスがカバーする。このコンビはJ屈指の名コンビとして鳴らした。来期も横浜のゴールに鍵をかけることになるだろう。

 

このように、現代センターバックに求められる能力をほぼすべて持っている完成度の高いセンターバックだ。今すぐにでも欧州で注要する力があるように思う。そんな彼を横浜が手元にとどめておけたのは、横浜にとっても、Jリーグにとっても大きいだろう。

横浜は、来期ACLを戦う。フッキ、ゴミスにジョビンコなど世界的にも実績あるストライカーに対抗するためには、彼の出来がカギになるだろう。チアゴ・マルチンスが残留した今の横浜なら、今季浦和が届かなかったアジアチャンピオンを十分に狙えるのではないだろうか。

 

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