【J1王者】2020年冬の横浜Fマリノスの移籍市場について考察してみた

【J1王者】2020年冬の横浜Fマリノスの移籍市場について考察してみた

2019年12月11日 1 投稿者: マツシタ
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J1を逆転優勝した横浜Fマリノス。シーズン終盤は破竹の7連勝・11戦負けなしで3位からFC東京と鹿島を逆転した。

そのマリノスは、優勝監督のアンジェ・ポステコグルー監督の続投を発表。日本を制覇したスタイルの熟成を目指していくことになった。

そのマリノスはこの冬の移籍市場でどのような立ち回りを見せるのかについてみていきたい。その前提となるマリノスの戦術について考察した記事もあわせてご覧いただきたい。

https://bun-bu.com/2019/12/07/marinoenzyutui2020/

 

GK

不動の守護神だった飯倉大樹(現神戸)を押しのけ、シーズン途中から守護神に収まった朴一圭が来期も引き続きゴールマウスを守るだろう。高度な足元のテクニックにカバー範囲の広さ、カウンターの起点になるロングボールを兼ね備えており、現チームの戦術遂行には不可欠な存在だ。

なお、控えGKだった杉本大地が契約満了で退団したものの、流通経済大学から年代別代表の常連で、東京五輪世代のオビ・パウエル・オビンナの獲得が決まっており、今冬の補強は見送られるだろう

 

 

DF

サイドバック

今冬の補強ポイントの一つと考えられているのが、左サイドバックだ。タイのムアントン・ユナイテッドからレンタルで加入していたティーラトンを完全移籍で獲得できるかは今冬の重要なミッションだったが、無事完全移籍へ近づいているようだ。偽サイドバックとして悪魔の左足と形容される高精度の左足を存分に生かし、戦術上のキーマンであった彼を手元にとどめることができれば非常に大きな補強となる。

しかし、完全移籍が近づいているという報道が出はじめてもなお、Jリーグでは屈指の左SB・永戸勝也(仙台)やJ2の水戸で台頭する志知孝明を狙っているといううわさがある。永戸はティーラトン同様左足の高精度キックを最大の武器とする選手であり、ティーラトンの獲得失敗に備えてリストアップしていたと思っていたが、どうやらティーラトンの動向に関係なく獲りに行く様子。高野遼や広瀬陸斗などの控え陣に満足していないのだろう。

サイドバックはマリノスの戦術上で特殊かつ中核的な役割を担うため、実力者を加えられればそれに越したことはないだろう。

一方の右はシーズン終盤にかけて台頭してきた松原健に満足している様子。もともと技術レベルが特別高い選手ではなかったが急速な成長を見せており、来シーズンも彼にレギュラーを託すようだ。攻撃面ではまだミスが目立つため筆者は実力者の補強もありなのではないかと考えているが、恵まれたフィジカルを活かした守備力も兼ね備えており、この特性はティーラトンを含めJリーグでは希少なタイプだ。ポステコグルー監督は総合的なバランスを評価しているようだ。

 

センターバック

センターバックの唯一最大のミッションは、レンタルで獲得していて今冬にレンタル契約が切れるチアゴ・マルチンスの駐留だろう。

マリノスの異常なまでのハイラインの裏をカバーするJリーグ最速級のスピードは今のマリノスに必須。フィジカルを活かして空中戦・地上戦ともに対人に強く、時折見せる迫力満点の持ち上がりも効果的。配給役を担う相方の畠中槙之輔との相性もいい。おまけに年齢的にまだまだ伸びしろを残すJ最強CBだ。

幸い、彼の残留も濃厚な情勢のようで、来期も畠中とのJ屈指のCBコンビは健在のようだ。

控えの伊藤槙人は出番が少なかったため計算が立つかわからない。栗原勇蔵が引退し、出番がめっきりなくなったドゥシャンも退団するとなれば、この最強コンビを支えられる実力派のCBが必要になるだろう。

 

 

MF

ボランチ

ボランチは来期も喜田拓也と扇原貴宏のコンビが軸になるだろう。マリノスの「走るポゼッションサッカー」を体現する汗かき役はチームに欠かせない。

 

一方、控えにはテコ入れの必要がありそう。夏にヴェルディから獲得したU22日本代表の渡辺皓太がいるものの、扇原貴宏が累積警告の出場停止となった最終節、ポステコグルー監督は渡辺ではなく本職はサイドバックの和田拓也を喜田と組ませた。彼がまだポステコグルー監督を納得させられるようなプレーを見せられていない証拠だろう。

まだ加入から間もなく、また若くて伸びしろも十分残っていることから今後の成長にも十分期待できるものの、ACLに参戦する来期は選手層の厚さも重要になってくる。ここは絶対軸のふたりの負担を軽減させられる3番手を獲得しておきたいところだ。

 

トップ下

トップ下は現状に満足できる陣容だ。リーグ得点王に輝いたように得点力があって、さらに守備意識も高いマルコス・ジュニオールをさらに守備に特化した大津祐樹が支える現陣容に手を加える必要はないだろう。

 

 

FW

左ウイング

夏にレンタルで加入し主力に定着したマテウスのレンタル期間はこの冬で切れる。横浜に残るか名古屋にとどまるかはまだ不透明で、彼が抜けることになれば補強が必要になるだろう。個の打開力と走力があるタイプが理想で、中央もこなせればなおいいだろう。

彼が残るのであれば、E-1選手権でA代表デビューを飾った遠藤渓太が控える現陣容は豪華なセクションだ。昨季までは結果が残せず苦しんだ遠藤だが今季は得点力に磨きをかけて7ゴールと開花した印象があり、彼をスタメンとしても競争力は落ちないだろう。

 

右ウイング

リーグMVPと得点王に輝き、E-1選手権でA代表に初選出とまさに飛ぶ鳥を落とす勢いの仲川輝人が絶対的な地位を築く。スピードあふれる突破だけでなくゴール前での駆け引きにも優れ、クロスからの得点も多い。さらにアシスト数もチーム最多の9。まさに攻撃の絶対軸に君臨する。

一方で、彼の控えは実質不在。ACLに参戦する来期は彼を支えられる頼れる控えが是が非でもほしい。事実、ガンバ大阪の小野瀬康介へのアプローチが盛んに報じられる。彼も今季8得点4アシストと得点力・アシスト力ともに非凡で、仲川の控えとしてはまさにうってつけだろう。獲得できれば非常に大きなプラスになるはずだ。

 

センターフォワード

シーズン開幕時はエジガル・ジュニオが君臨し、チーム3位の11ゴールを挙げる活躍を見せていたものの、けがによって長期の離脱。代わって、夏にレンタルで獲得したエリキが定着した。加入当初は守備意識が低かったがみるみる改善し、彼のボール奪取から得点が生まれるほどに。途中加入ながら8得点を挙げる活躍を見せた彼の駐留は今夏の大きなポイントの一つだったが、現在残留に近づいている模様。攻守両面で貢献するエリキの残留は心強いニュースだ。

一方、前述のエジガル・ジュニオもレンタル加入で今冬でレンタル期間が終了する者の完全移籍はなしか。現陣容には元日本代表の李忠成もいるが、ここはエリキと競えるテクニックとスピードあるフォワードを獲得しておきたいところだ。

 

来期はJリーグ王者として久々にACLに参戦するマリノス。優勝した今季から継続路線を歩む以上今冬の目標は主力の駐留・層に厚みを持たせるピンポイント補強だろう近年補強の成功が目立つチームだけに、誰を獲得し、来期のスカッドはどうなっているのか。今から興味は尽きない。