『未来の年表』『未来の年表2』を読んでみた ~少子高齢化・人口減少は日本最大の国家の危機!?~

『未来の年表』『未来の年表2』を読んでみた ~少子高齢化・人口減少は日本最大の国家の危機!?~

2019年2月12日 0 投稿者: マツシタ
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みなさんこんんいちは。

今日は講談社現代新書から、河合雅司さんの『未来の年表』『未来の年表2』を読んで記事を書いていこうと思います。

 

縦軸の『未来の年表』、横軸の『未来の年表2』

『未来の年表』、『未来の年表2』は人口減少社会の日本でどのようなことが起こるのかをまとめ、その対策を提示した新書です。特徴として挙げられるのが、徹底してデータに基づいた未来予測がしてあること。具体的なデータに基づいているので非常に説得力とリアリティがあり、読んでいるだけで危機感が湧き上がってきましたね。

初代の『未来の年表』はその名の通り、何年後にどのようなことが起こるのかを時系列で記した「人口減少カレンダー」をメインにしていて、いわゆる縦軸から見通してあります。一方、続編である『未来の年表2』は未来に起こることをカテゴリー別にまとめた「人口減少カタログ」をめいんにしていて、いわゆる横軸から見通してあります。縦と横から多角的に見ていくことで、日本の人口減少の全貌を明らかにしようとしているのです。

また、『未来の年表』はどちらかというと日本全体に起こることをまとめてあるため、その処方全は主に政府や地方自治体に向けられたものになっていました。この反省を踏まえて、『未来の年表2』では企業や個人の身の回りで起こることにフォーカスされており、より身近には何が起こるのかについて書かれています。

 

人口減少が国家最大の危機である理由

それでは、2冊読んで気になったところについていくつか触れていきたいと思います。

日本は人口減少社会であるといわれて久しいですが、その全容を正確に理解している日本人はほぼいないでしょう。『未来の年表』の冒頭では衝撃的なデータが提示されています。2015年に1億2700万人いた日本の人口は、40年後には9000万人をしたまわり、100年後には半数以下の5000万人に減ってしまうのです。さらに先に目を向けると、200年後には1380万人、300年後には450万人にまで減ってしまうというのです。これは地方消滅という生易しものではなく、大都市もその被害の例外ではないということがわかると思います。

ここまで急速に人口が減っていくにもかかわらず、毎日どれくらい変化があったかと問われると答えに窮してしまいます。そう、これが人口減少が国家最大の危機である理由なんです。大きく変化しないからみんな気づかない。でも、ゆっくりと首を締めあげられるように、着実に進行していく危機なんです。人口が450万人に減ってしまっては現在の国家体制を維持することは不可能です。この人口減少に備えてコンパクトで効率的な国家へ素早く作り替えることが不可欠だと筆者は主張しています。

 

高齢化し貧困化する日本

また、日本では人口が減少するだけではなく、その人口は高齢化していきます。2065年には女性の平均寿命が91歳にまで延びて2.5人に一人が高齢者(65歳以上)となり100年後には0歳児よりも100歳以上人口の方が多くなるという前人未到の社会を迎えると予想されています。

そして、問題は単に高齢者が増えていくことだけにとどまりません。これから一気に高齢者になっていく団塊ジュニア世代は、就職氷河期世代でもあります。この世代には非正規雇用労働者が多く、将来的に低年金・無年金となるリスクが非常に高いと考えられています。さらに、生涯未婚率がどんどん高まっていることや出生率が減少していることは多くの人が知っていることだと思います。将来自分が高齢者となって介護が必要になっても、頼れる親族がいないという人が増えているのです。つまり、今後に日本社会には貧しく身寄りもない高齢者が増えていくことになるのです。

 

合計特殊出生率のウソ

この人口減少問題に対して政府は結婚して出産したいという希望が叶った時の出生率を国民希望出生率と定義し、これを1.8程度まで回復させることを目標に、子育てをしやすい国づくりに取り組んでいます。もちろんこれが無意味だとは言いませんが、出生率が多少回復したところで人口減少の根本的な解決策にはなりえないということは理解しておく必要があります。

理由は簡単、そもそも出産する女性の母数自体が減っていくから。合計特殊出生率とは一生の間に女性が出産する子供の数のこと。出生数はこの合計特殊出生率に女性の数をかけることで産出されるのです。この女性の数がどんどん減っていけば、出生数もそれに引っ張られて減っていくことは誰にでも理解できると思います。

つまり、日本の人口減少を遅らせることはできても、人口減少自体を食い止めることは向こう百数十年はほぼ不可能だということです。この事実を受け止めたうえで、未来の我々に見合った社会へ素早く移行していく勇気と行動力が求められているのです。

 

 

いかがだったでしょうか、多少は危機感を抱いていただけましたでしょうか。上記の変化によってより身近にどんなことが起こるのかを具体的に知りたい方は是非購入して読んでみてほしいです。この問題は日本人全員が立ち向かわなくてはならない問題であり、日本人全員が協力しなければ対処できない問題です。少しでも多くの人が危機感をもって未来にこの素晴らしい日本を残していくよう努力していくことができればと願ってやみません。

それでは今日はここらへんで失礼いたします。